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死を忘れた日本人

2010.08.11 21:23|読書
著者は「がんのひみつ」の中川恵一先生。

死を忘れた日本人死を忘れた日本人
(2010/05/15)
中川恵一

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東大病院の緩和ケア診療部長ということは、
言いかえれば末期がん患者のおくりびとともいえるでしょう。

周産期医療があるように、
周死期医療の必要性を唱えています。

日本人は「ピンピンコロリ」を願うけれど、
米国人はがんで死ぬのが理想だそうです。
それは予見されながらも待ったなく死が訪れることはないため、
人生を集大成する時間的な猶予があるから。

年をとると一日がどんどん速くなる理由、
寿命に限りがあるわけをテロメアと細胞から考える、
死に支えの役に立つ一神教と仏教のちがい、
医師の余命告知の誤差について、
死ぬ時間も死因も医師は遺族と相談して決める、
いちばん辛い死は自分の死ではない、
なぜ死はこわいのか、
死のかわりに手にいれたのは性とかけがえのなさ・・・

科学、医学、哲学といった側面から、
深く難しいことがやさしく温かく書かれています。
こういう本が、
高校生の夏休みの課題図書になるといいのにね。

関連過去ログ↓
がんのひみつ

テーマ:本の紹介
ジャンル:本・雑誌

タグ:がん緩和ケア

Comment

No title

どうもです。

緩和ケアって数年前からよく聞くようになりましたよね。
人として最後まで少しでもいい環境で送り出せるようにというか。
とても難しいですよね。
残される方は治療はやれることは何でもしてやりたい、でも最後まで人らしく有意義に過ごしてもらいたい。
自宅でゆっくりと送り出してもらうのが、一番良い形なのかもしれませんが…
自宅でだと、警察やらなんやら大変なんですよね。

緩和ケア病棟

以前、県立中央病院の緩和ケア病棟を取材したことがあります。
実家からも近いので、
もし私が余命を宣告されたら山形に戻って、
ここで暮らしたいな~なんて思ってます。

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