「おおかみこどもの雨と雪」では、花に共感するか、雨と雪に共感するかで、
レビュー評価が180度違うみたい。
「オオカミとの間に子どもを作るなんて、親として無責任で自分勝手。
 花のせいで子どもが理不尽ないじめを受けてかわいそう」
という若いひとの感想がけっこう多い。

親子の情愛や子どもの自立について、
共通言語を持たない世代が育っていることを実感しました。
お金やモノで愛情が表現されることに慣れてしまうと、
愛情の機微を受け止める感受性が鈍磨する。
成長の過程で次々と押し寄せる葛藤から目をそらしていると、
不都合なことはすべて「人のせい」にするクセがついてしまう。
かくして欲求はどんどん大きくなり、飢餓感は深くなる。

この映画には、草太の母親以外、「かわいそうな人」は登場しない。
雪も草太も自分をさらけ出す勇気をもって人生を切り開いていく。
雨は自分自身で見つけた師を信じて自立の壁を越えていく。
それは母を愛し、信じているからできること。
一人残された花も、
おおかみおとこに愛され子育てに奮闘した日々は珠玉の記憶となり、
手紙や遠吠えで子どもたちと交感しながら幸せに暮らしている。

息子が、友だちとこの映画を観てきたらしい。
「花も雨も雪も、笑っちゃうくらいうちと同じだった!」
と、思いっきり雨に感情移入したようす。

で、感想を聞いたところ、
「おかあちゃん、子育て成功したな」とニヤリ。
あのねえ、スマホ大学志望者には言われたくないんですけど!
でも、私と同じ目線で観てきたようで、おかあちゃんは嬉しかったよ。

関連過去ログ↓
おおかみこどもの雨と雪 2012.7.27
フツーの子の思春期 2012.4.9
欲しい欲しいにどう答える 2012.4.30
2012.09.20 / Top↑
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