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教養主義のリハビリテーション

2019.09.13 20:04|読書
先週のダイヤモンドの特集(大学偏差値激変序列)を見ると、
経済、なかでも経営、商などの「手っ取り早くお金が儲かりそうな」学部学科が大幅アップ、
文学、法学離れが顕著になっています。
教養主義のバージョンアップには何が必要なのでしょうか。



大澤聡、鷲田清一、竹内洋、吉見俊哉・・・名前だけでもうワクワクです。
断片的な知識を総合させて人格を陶冶する教養の時代は終わった。
大澤は知のタコツボ化に対し、
これからの時代認識として「現場的教養」を提唱する。
理論がそのまま通用しない場所、それが現場。
実践知が強く要求される時代に、教養をどうやって着地させるかと考えた場合、
現場でそのつど臨機応変に対応していくなかで獲得されるメチエの集合体としての、
ボトムアップ型教養が求められる(P39)

私が大学院に進むより相談の現場に重心を置きたいのは、
そこで培われる教養がより深く、面白く、時代に即しているからだったんだ!

かつて教養は本を読む中で涵養された。
読書とは、会ったこともない他者との対話。
自分とはちがう経験や感性や思考に触れ、自分がゆらぎ、視界が変わることが歓びになる。
今は対話を恐れ、、すでに知っていることを再確認するための読書。
読書が情報消費に堕している。

客観的な知識や情報はニュートラルなものとして受け入れるけれど、
そこに解釈が加わるとすぐ「上から目線」といって拒否する。
実際「まちがった意見」は存在する。
そもそも前提知識が必要なテーマのもとでは、
知識のある者とない者が対等ではありえない。

文系が「役に立たない」という理解は根本的にまちがっている。
「役に立つ」とは、目的を達成するための有用性があるということ。
たとえば「より高く、より速く、より強く」のモードは高度経済成長期の目標だった。
しかし、いまの社会が重視すべき価値は
「より愉しく、よりしなやかに、より末永く(サスティナブル)に」(吉見)ではないか。

私的これからの価値観をいうなら、「より軽く、より永く、よりおもしろく」かな。

対論集の形式で注釈もたくさんついていて、
この手の本にしたら読みやすい。

テーマ:今日の一冊
ジャンル:本・雑誌

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