FC2ブログ

温室ガス排出量過去最悪

2008.11.12 21:38|読書
それはそうでしょう、という理由がこれに書いてありました。

ほんとうの環境問題ほんとうの環境問題
(2008/03)
池田 清彦養老 孟司

商品詳細を見る


20年来、京大の森毅先生と故河合隼雄先生、
そして東大の養老孟司先生を日本を代表する知の御三家と決めて勝手に信奉しております。
お三方とも、モノやヒトの実体についての注視のなさりようは、さすが理系人です。
「人間が自力で暮らす社会を、長い目で見て、上手に作っていくしかないんです。そこに軟着陸するためには、具体的なモノを徹底して理解する必要がある。正義とか、倫理とか、公平とか、いうのは結構だが、そんな空気みたいなものは食べられない。衣食足りて礼節を知る、んです」(養老)p21

「「暴走する地球温暖化論(文藝春秋)の「はじめに」の中で、日本のGDPとCO2排出量の推移を示すグラフを載せているのだけれども、それを見ると1970年代の日本はGDPが増加してもCO2の排出量はあまり増えなかった。それが1986年頃から連動している。省エネが進んだからである。・・・これは、1986年ごろに、日本の効率化がほとんどピークに達したことを示している。それ以来、GDPが増えるとCO2は必ず増えるようになっている。だから、現状の条件では、日本がCO2の排出を減らすためには、GDPを下げるしかない。つまり経済発展をやめて、景気を悪くしない限り、CO2は減らせないということなのだ」(池田)p128

「人間が意識的に生きていくなかで、秩序をつくるにはふたつ方法があって、ひとつの秩序の立て方は人間を訓練するということ。もうひとつのやり方がエネルギーを使うこと。アメリカ文明というのは、エネルギーを使うことで秩序を立ててきた典型的な文明だと思う。・・・一人ひとりの躾ができていなくても、十分にエネルギーを使えば快適で秩序的な環境を維持できるということを体現しているのがアメリカ人だから」(養老)p178

「日本人は家という中間項を壊してしまったものの、西洋型のような個人主義にはなれないでいる。・・・日本人が社会のことを考えるには、ある程度の長期のスパンが必要で、そのためには中間項がしっかりとあったほうがいいんですよ。そうでないと社会の安定性が保てない。」(養老)
「個人が、中間を飛ばして、自治体とか政府と結びつこうとしている。真ん中のバッファがないから、そういう人たちをコントロールするためには、瑣末な法律をいっぱい作らなければならなくなったんだよ。」(池田)p184

「昔は大枠の法だけがあって、多様に解釈しながらそれを運用していたわけでしょう。もともと、人間関係というのは、AとBという確定的な個人がいるわけではなくて、本来は、コミュニケーションしながらAとBがともに変わりうるという話でしょう。それが、ほんとうの私なんてことを言い出すような、個が確定的だと思っている人間が増えてきた。そういう人は、情報をただやりとりするのがコミュニケーションだと思っているけれども、それはほんとうのコミュニケーションではないんだよ。法律というのは、人々がうまく生きていくためにあるはずだった。今はそうではない。法律は、それを守るためにあるということになってしまっている。」(池田)p180

「(子ども手当について)もともと収入の多い家庭は、補助金を理由に子どもをつくろう、なんてことにはならない。逆に貧乏人からしてみれば、「金がないから子どもを産もうか」ということになる。補助金をあてにして暮らしてきた家庭は、子どもが中学を卒業して打ち切られたときに困窮してしまう。するとその子たちもまた金ほしさにすぐ子どもを作ろうとするかもしれない。・・・それは貧民の数を増やすということだ。政治は不安になるし、治安も悪くなるし、国の知識レベルは落ちてくる。・・・少子化対策だというけれども、民主党は何を考えているのだろうかと思ってしまう。何も考えていないか、単にウケそうな政策だと思っているとしか思えない。政治家は、先のことをよく考え、実効性のあることに金を使わなければならない」(池田)p102

・・・って、環境問題が環境の話で終結しないところがおもしろいところであります。

テーマ:最近読んだ本
ジャンル:本・雑誌

タグ:環境問題 温室ガス

Comment

またまた興味深い本をありがとうございます。

以前ご紹介してくださった「ニッポンには対話がない」を、やっと、図書館の順番がめぐってきて、今、読んでいます。
まだ、読みはじめですが、おもしろくて、おもしろくて嬉しいかぎりです。
もし、本屋でめぐりあっていたら、きっと、
その場で衝動買いしていたと思います。
(悪い癖でもあるんですけど)

「シーラという子」と続編も夏に読みました。

いろんなジャンルの本を取り上げてくださって
感謝しています。今後も、是非ブログで
取り上げてください!!

ちかおばちゃんは、本は、買うことが多いですか?図書館利用が多いですか?

夫は、数箇所の図書館で予約をいれたり、1年でも順番を待ったりできる人なのですが、
私は、読みたい時に読みたくて・・・・。

「ニッポンには対話がない」は夫に習って
順番待ち。ずいぶん待ちました。

ゆーきゃんさんv-87

私は図書館派でーす。で、読んでみて、返すのは惜しい!と思った本を買うようにしてます。

とはいえ、順番待ちがだいぶあるような場合には、その間他の本の予約の数も絞られるので、買っちゃうこともあります。みんなが待ってる本は、読んだらすぐ図書館に寄付すると喜ばれます。

新刊本はe-honのメルマガでチェックしてすぐネットで予約入れてるから、そんなに待たずにすんでます。ここのメルマガは毎週、全国紙4紙の書評欄が一覧で読めて便利ですよ。

ご丁寧にありがとうございます。

早速、夫に伝えます!

夫は、メカにはとても弱いけれど、
でも、几帳面さはすごいんです。

新聞などに赤丸つけたりしておくと
知らないうちに、図書館予約(ネットでできる)を
しておいてくれるので・・・・。

もしかして、ご主人はAB型?!
マメじゃ~ないですか。うらやまし・・・・
しかもネットで予約までできるなんて。

うちの夫はネットどころか携帯メールもテレビ番組の録画再生も、
時計の時間合わせすらできませんです。
非公開コメント

| 2020.05 |
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31 - - - - - -
プロフィール

ちかおばちゃん

Author:ちかおばちゃん
生活コミュニケーター。

専門は子育て&消費生活。
相談をうけたり、話をしたり、
物を書いては生業としています。
(コメントは承認後反映されます)

最近の記事

最近のコメント

カテゴリ

月別アーカイブ

最近のトラックバック

FC2カウンター

ブログ内検索

リンク

ページトップへ