fc2ブログ

東大女子という生き方

2022.07.08 23:39|読書
「東大なんか行ったらお嫁に行けないからやめた方がいい」
実際職場に、娘さんが東大を受験する時お姑さんからこう言われた人がいます。



赤松良子、中野信子、山口真由・・・
世代を問わずすべての女子に降りかかるジェンダーギャップが、
「東大女子」というだけで増幅される現実。
中央官僚、学者、弁護士、政治家・・・
きらびやかな肩書きの裏で、東大女子たちは、
母からの「お嫁に行けない」呪縛を足かせに、
あるいは世間を見返したい母の期待を背負って、
「自分らしい人生」をもがきながら探し続けていました。

均等法の母赤松良子の時代、
2%しかいない女子学生は珍獣優扱いで保護された。
一般企業はそもそも受け入れがなかったから、
卒業後は官僚か学者か縁故就職が当たり前だった。

均等法以降、男子がデフォルトの東大になだれ込んだ女子たちは、
努力では壊せない壁にぶち当たる。

北村紗衣が面白いこと言ってます。
キャリア志向の女性には男社会でバカにされず立派な人間として認められたいという野心があり、
北村はそれを内なるマギー(鉄の女マーガレット・サッチャー)と名付けた。
マギーは男社会で成功せねばならないという強迫観念から過剰順応をもたらす。
一方で「できるだけ優しく、お世辞を使って男性を賞賛し、自分に脳みそがあることは悟られないようにしなさい」とささやく、家庭の天使(ヴァージニア・ウルフ、女性への社会的抑圧の擬人化)とのダブルバインド。

私、均等法成立時に労組の婦人部長をしてたんだけど、
女子が意気揚々と働く男性のフィールドに入ってくるのを見て、
均等法は女が男社会の門戸を開く切符じゃないよって危惧してました。
男社会のきまりにしたがって働いたら成功できますよ、というのはそもそも法の目的じゃない。
自分らしくいたい、フェアに評価されたいと思ったら女子の世界で働くしかなかった。
でも、女子の世界って、世間では専門性も評価されず賃金も低いのよね。
ここに目を向けなかったから日本はダイバーシティが遅れて、
イノベーションも起きず、円安の今に繋がってるんだと思う。

海外では女子・地方公立出身・両親共非大卒というマイノリティへは手厚いサポートがあるそうです。
東大生は私立男子一貫校出身の割合が高く、女子はまだようやく2割。
集団で少数派が3割を超える(クリティカル・マス)と無視できない存在となって組織文化が変わってきます。

冒頭の東大女子が結婚できないというのは、
世間に女子は上昇婚という暗黙の了解があったから。
今どきの東大女子は低学歴や年下なんて関係なく家事ができて居心地のいい男性を選ぶし、
相手の男性だって学歴や収入差といった男の沽券にこだわらなくなってきている。
東大女子もちゃんと結婚できる時代になりつつあります。

ネットの住民には偏差値ヒエラルキーに恨みを持っている層が根強いのか、
ブックレビュー評価が極端です。
★1のレビューの端々に、女のくせに東大?が見え隠れします。



関連過去ログ↓

彼女はあたまがわるいから 2019.7.22

女は後半からがおもしろい 2011.7.15

孤独の意味も、女であることの味わいも 2020.4.24

脳はみんな病んでいる 2019.4.20





テーマ:考えさせられる本
ジャンル:本・雑誌

Comment

非公開コメント

| 2022.12 |
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
プロフィール

ちかおばちゃん

Author:ちかおばちゃん
生活コミュニケーター。

専門は子育て&消費生活。
相談をうけたり、話をしたり、
物を書いては生業としています。
(コメントは承認後反映されます)

最近の記事

最近のコメント

カテゴリ

月別アーカイブ

最近のトラックバック

FC2カウンター

ブログ内検索

リンク

ページトップへ